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網づくり(ギルバート諸島、ノヌーティ環礁。)

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 こんにちは。ECフィルムについてブログを書かせてもらっている石内と申します。今回は、網特集。今までは、編み物といっても、服やむしろのような、隙間を小さくするものについて紹介しましたが、逆に網は隙間を作ることが、重要になってきます。では早速、ノヌーティ環礁 で撮影された、道具作りの映像について見ていきましょう。 (画像1)E0829 04:05  画像1は、E0829「 すくい網づくり」で、男性が網を編んでいる様子です。むしろなどを編んでいたのは、ほとんどが女性だったので少し意外。あらかじめまとめておいた紐ごと、輪に通し網のネット部分を作っていきます。編みの隙間は、ちょうどよい大きさに削っておいた木片を頼りに、紐を巻き付けることで、均等な大きさにしているようです。 (画像2)E0830 04:47  ネットを編み終えると、近くの草むらから細い枝を取ってきて、葉などを切り落としたのち、端の輪っかに通し網の枠にします。枝を通した後、枠とネットを 何か所か 、紐で括って固定します。木の枝は、丈夫ながらよくしなるので、こういった曲がった形を作る際にとても重宝します。今後の映像にもたくさん登場するので、是非覚えておくと楽しめるかも。 (画像3)E0829 10:58   木の枝で枠を作った後、棒に凹凸を作り枠にはめ込むことで、すくい網の柄とします。映像の最後には、水辺で使っている場面が映っており、実際に私たちが魚屋で見るものと、かなり近いです。網を編むという作業は、今まであまりしたことがなかったので、見慣れない場面の連続でしたが、実際出来上がったものを見ると、非常に親しみのある形になりました。スポーツか何かのラケットみたい。 (画像4)E0830 07:53  今度はE0830「 砂篩編み」。作成していたものは、ネットを使ったふるいになります。この砂ふるいは、取っ手まで糸で作ってあり、出来上がりはかなりやわらかい印象です。 前回まで紹介した映像では、ココヤシの葉などを材料にした編み物が多かったですが、今回使っているのは紐。葉と違い、やわらかく、たるんでしまうので、編

びくづくり(ギルバート諸島。フランス領ポリネシア。)

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  こんにちは。早速、オセアニアのECフィルムを見ていきましょう。前回は、二種類の船について書かせてもらいましたが、海繋がりの映像ということで、びくづくりの様子をご紹介できればと思います。びくとは、取った魚を入れるための袋のようなもので、使う材料や形などはものによってさまざま。魚を捕るために使うものであるため、おなじみギルバート諸島や、フランス領ポリネシアの島々が舞台となります。 (画像1)E0818 04:45  ギルバート諸島では、ココヤシの葉を使ってびくが作られます。編み方は 「ココヤシの葉で作ろう!」 でも紹介した床むしろ編みとほぼ同様で、二枚の葉の向きが違うように重ね、互いの小葉を縫うようにして編みます。違うのは、今回作るびくが立体的な籠のような形をしているという点で、小葉の根本についている軸のような部分、葉柄を円形になるように曲げ、小葉が飛び出ている両端をつなげるように編んでいきます。 (画像2)E0817 08:10  画像2は、編む作業を終え、びくの口部分を刃物できれいに整えているシーンです。少し見づらいかもしれませんが、何層にも重ねっているように見える円形が、先ほど述べた、ココヤシの葉の葉柄部分になります。底は、小葉を閉じるように編まれているので、所謂マチ部分はほとんどなく、余った小葉は三つ編みにして縛られています。これに肩から下げるための紐をつけると、びく”クルマエネ”の完成です。ちなみに、画像1で作っていたびくは” バニエ・ニ・キベ”という名前です。 (画像3)E2356 00:59   次に紹介するのは、E2356「びくづくり」です。舞台はフランス領ポリネシアに属するフアヒネ島。あまり聞きなれない場所だと思いますが、同じ括りとして有名なのはタヒチ島でしょうか。画像3は、男性がマチェテとハンマーを使い、竹に切れ目を入れている様子。女性が竹の端を押さえていますが、確かに普通にやったら竹が割れてしまいそうです。ものづくりの映像は、どれもすごい器用。 (画像4)E2356 05:14  先ほど切れ目を入れた竹を押し広げ、中に、同じ竹で作った輪っかをはめ込みます