海に出るためのものづくり(ギルバート諸島、ノヌーティ環礁、オノトア環礁。)

 こんにちは。予告通り、ギルバート諸島でのものづくりに関する映像を紹介していきたいと思います。前回の記事にも写っていましたが、太平洋に浮かぶ島々ということもあって、ギルバート諸島で撮影された映像には、海に関するものも非常に多いです。今回は特に、今まで見てきたものづくりの様式が、海上でも使われている様子をご紹介できればと考えています。




(画像1)E0823 01:45
 まずは、ノヌーティ環礁で撮影されたE823「漁労用の帽子編み」です。編まれている植物は、今サイトではおなじみココヤシの葉。「ココヤシの葉で作ろう!」で紹介した団扇づくりと似た編み方ですが、今回は立体的な帽子を作るために、更に葉を折り返して編んでいきます。団扇の映像はモノクロ映像でしたが、今回はカラー映像。皆さんの印象がどのように変わったか、もしくは想像通りだったのか、非常に気になるところです。


(画像2)E0823 03:02
 画像2で男性がかぶっているものが、完成したココヤシの葉の帽子になります。ちなみに、後ろに写っている白い木がココヤシ。地面もサンゴ礁の影響で白くなっているのがお分かりいただけるかと思います。この帽子は、特に海に出て魚などを取るために使われるようですが、ギルバート諸島が赤道近辺にあることもあって、日差しも強そうです。他の映像に映っている人たちも、作業中に汗を噴き出している様子がたびたび見られます。


(画像3)E0833 02:48
 こちらは、同じくギルバート諸島のオノトア環礁で撮影された映像ですが、どちらかというと「むしろ編み」 で紹介したものに近い形で編まれていると思います。画像3は、むしろの端をロープで作った三角形に合わせ、端がほつれないように縫われている様子です。この後、三角形になったむしろの一辺一辺に、骨組みとなる木材を糸で括り付け、海に運ばれていきます。


(画像4)E0833 06:41
 先ほど紹介したむしろが、括り付けられた木材を支えとして、船の帆となっている様子がお分かりいただけますか。船の後ろに乗っている男性は、帆が倒れないよう、そして風を受けられるように手元の棒を操作しているようです。きれいな海や後ろに映りこんでいる家屋も気になると思いますが、船の形も非常に特徴的。アウトリガーカヌーと呼ばれる、このあたりではよく使われているもので、船の片側に浮きが飛び出ているような形状をしています。



 今回は、海での生活について紹介させて頂きました。楽しんでいただけましたでしょうか。今回はものづくりの延長として紹介させて頂きましたが、おそらくギルバート諸島に住む人々にとって、その生活の大部分には海が関わっているのだと思います。機会を改めて、釣りや漁労をテーマとした記事もブログにしたいですね。次回は、船をテーマにECフィルムを紹介していこうと思いますが、海だけではなく、セピック川で使われている船も紹介する予定ですので、ご興味のある方は、またご覧いただければ幸いです。
(映像の百科事典 エンサイクロペディア・シネマトグラフィカhttp://ecfilm.net/filmlist/digital 

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